戦略と戦術 strategy and tactics 2003 7 7

 政府の経済政策には、戦術はあっても、戦略はなかった。
週末の図書館に行くと、来年の受験に備えて、受験生が集まっていました。
図書館が、集まる場所として、ちょうどよい場所になっているのでしょう。
 さて、来年の受験に備えて、夏休みは、どういう対策を立てるか。
国語、数学、英語、社会、理科、5科目全部に対策を立てる。
5科目全部に対策を立てたと言えば、聞こえがよいが、
こういう学生は、来年の受験に失敗する。
勉強ができる学生ならともかく、普通の学生が、こんなことをしたら、負ける。
 まず、5科目のなかで、他人と比べて、
少しでも強いと思える科目を冷静に点検する。
そして、その科目がわかったら、その科目を強くする。
 大きな成功を狙っても、大きな成功は少なく、大きな失敗が待っている。
まず、小さな成功をすることである。
小さな成功体験を積み重ねることが重要です。
勉強はできないと、劣等感のある学生は、まず、小さな成功をすることです。
小さな成功体験を積み重ねることにより、
自分は勉強ができないという劣等感が減ってくるのです。
こうして、少しでもいいから、小さな自信をつけていくことです。
 ホームランを狙わないことです。
着実に走者を進めて、コツコツと点を稼いでいくことです。
負け癖があると、大きな成功を狙っても、失敗するだけです。
 さて、少しでも他人よりは得意な科目が、強くなったら、
他の科目に手をつけていきましょう。
 劣等感のなかで、あれこれ手を出すより、
小さな成功体験を持って、小さな自信をもって、
他の科目にあたる方が、結果的には近道なのです。
 まず、5科目のなかで、中核となる科目を作ることです。
いろいろな雑音が気になるでしょう。
たとえば、どの参考書が役立つか、
みんなが使っている参考書と、自分の参考書が違っていた。
こうなると、参考書を買い替えるかと不安になるでしょう。
しかし、どの参考書を使うかは、
これは、戦術に属するものです。
戦略がなければ、どんなによい参考書を使っても負けます。
 もうすぐ、夏休みですね。
夏休みで勝負がつきます。
しかし、焦って、英語、数学、理科など、
あれこれ、手を出さないことです。
たとえば、今年の夏は、英語の夏だと、目標を決めることです。
もちろん、他の科目は、全く、やらなくてよいというわけではありません。
英語を重点的に勉強するということです。
 他の学生が、英語、数学、社会と、手を伸ばしていく姿を見ると、
少し不安になるでしょう。
しかし、たとえば、英語という中核科目を作ってしまえば、
後は、数学、社会へと、スピードアップします。
戦略を立てたら、あまり雑音を気にしないことです。