老人の考え方 presbycardia 2003 7 29
人間は、年を取れば取るほど、よくなる。
なぜならば、知恵と経験が増えるからである。
だから、長生きをすれば、するほどよい。
しかし、社会には嫌われる。
なぜか。
これは、知恵が大きくなりすぎたため、
その大きな知恵を守ろうとする。
さらに、経験が大きくなりすぎたため、
その大きな経験を守ろうとする。
本来、このような知恵や経験は、社会にとって、財産であるので、
積極的に社会に役立ててほしいものである。
しかし、老人は、そうしない。
知恵と経験が大きすぎるために、それを守ろうとしてしまう。
さらに名誉も大きくなりすぎたために、守ることに必死で、
結局、守っている間に年を取るから、名誉も後退してしまう。
大きな知恵と経験に押しつぶされ、
大きな名誉に縛られてしまう。
さらに、老人は、リスクを恐れ、失敗を恐れる。
壮年の時に比べても、この傾向は強くなる。
この傾向により、老人は、
現状維持とはなるが、発展はしない。
むしろ、年とともに停滞する。
調和と発展が、社会にとって望ましいのであるが、
老人は、リスクを恐れ、失敗を恐れてしまうので、
調和と停滞を選んでしまう。
ここが、老人が嫌われる理由である。
もちろん、社会が安定成長している時は、
この考え方でよいが、
社会が変革期にある時は、
この考え方は、弊害となる。
老人が全部、悪いのではない。
大きな知恵と経験があるので、
こんなもの、多少、減っても気にならないと考えて、
リスクに挑戦する老人である。
失敗を恐れず、積極的に行動する老人である。
これは、お金のことではありませんので、注意してください。
お金は、リスク管理が重要です。
そもそも、人間の平均寿命を考えれば、
この世で生きられるのは、残りわずかである。
子供は成人となり、独立している。
もう後は、死が到来するまで、
リスクを恐れ、失敗を恐れ、
消極的に生きて、死がくるのを待つのみであるのか。
しかし、失うものは何もないはずである。
そもそも、棺桶のなかに、お金を入れて持っていけないのと同じように、
名誉も、棺桶のなかに、入れて持っていけない。
それでも、老人は、失敗を恐れ、守りに入ってしまう。
社会を見つめる神様がいるならば、
もう、そろそろ、この人を、迎えに行く時期になっていると考える。
以上は、お金のことではありませんので、注意してください。
お金は、リスク管理が重要です。
さて、老人と言いましたが、
これは、大企業病にかかった企業のことである。