論点 issue 2003 9 12
自民党総裁選の政策論争で、
地方交付税の話が、あまり話題にならなかったですね。
しかし、これは、公共事業と同じ論点があります。
両方とも、都市部で集めた税金を、地方に、ばらまくという構造です。
以前、このサイトで書きましたが、
「江戸っ子は、気前がいい。」と書きました。
しかし、そのお陰で、東京は、世界の都市に比べて、遅れてしまいました。
さらに、相変わらず、地震対策が進んでいません。
政治家は、東京都民が、いくら死のうとも、
自分の選挙区ではないから、関係ないと考えているようですが、ひどい話です。
私は、都心から、20km強、後退したところに住んでいますが、
しかし、それでも、サンシャイン60や東京タワーの展望台で、
東京の街並みを見て、何とか、ならないものかと心配です。
関東大震災や東京湾大地震が起きると、
かなり悲惨なことになります。
もちろん、すぐに来るとは思えませんが、
30年以内という時間で見れば、確率が高いです。
30年というと、都市整備をするには、
時間的な余裕はありません。
今から始めても、間に合うか。
法律を作って始めないと、30年で終わらないと思います。
「地方対都市」で、ケンカになっては困りますので、
税金は、国が大部分を徴収するのではなく、
都道府県や市町村が、大部分の税金を集めて、
国は、国防予算、外交予算など、必要最小限の税金を集めるだけにすべきです。
都道府県や市町村は、集めた税金で、やり繰りすべきです。
国から、いつまでも、小遣いをもらっていては、自立できません。
大学生が、親から小遣いをもらった上で、アルバイトや家庭教師をして、
裕福な生活をしていたが、
就職したら、月給が、あまりに安いので、困ってしまった。
親に仕送りをしてもらおうと思ったが、
社会人として独立した以上、自力で、がんばった。
よくある話です。
地方が激変すると心配でしょうか。
しかし、これは激変ではなく、昔に戻るだけです。
江戸時代の体制に戻るだけです。
江戸時代は、幕府に対抗するほどの、強力な藩が、地方に存在していました。
結局、江戸幕府は、地方の藩によって倒されてしまったのです。
地方交付税や公共事業は、結果的に、地方を弱体化させる手段になりました。
これで、どの地方に行っても、同じような建物、同じような風景になりました。
この制度によって、地方独自の産業や文化が、衰退したのです。
昔は、地方には、独自の文化や産業がありました。
今は、地方には、土建産業ばかりになりました。