蛸壺の中で 2008 2 23
首都圏でタクシー。
「どうして、こんなに時間がかかるのですか」
「お客さん、どこも交通渋滞です」
「抜け道だって、みんなが通ろうとするから、そこも渋滞」
仕方ないと思いつつも、「時は金なり」。
時間は、お金で買えないほど、貴重なもの。
地方でのタクシー。
「こんなに立派な道路なのに、前にも後ろにも車がない」
「そりゃ、地元の人は、こんな道は走りません。
いつも走りなれた道しか通らないのです。
立派な道路だけど、現実は、狐と狸しか通らないでしょう」
交通の需要があるのに、道路を整備しない首都圏。
需要がないのに、道路を整備しようとする地方。
なんだか、おかしなことになっていませんか。
どうして、首都圏の知事は、「道路を作れ」と言わないのか。
このままでは経済効率が悪すぎて、国際競争には負けるでしょう。
首都圏は、世界の主要都市と競争しなければならない立場なのに、その自覚がない。
一方、地方においては、急速に進む少子高齢化を考えれば、
道路ではなく、医療・福祉をまず第一に考えるべきです。
少子高齢化が、どんなに恐ろしいことか、自覚がないでしょう。
地方経済にとっては、道路を作っても、
しょせん、一時しのぎに過ぎないでしょう(対症療法)。
少子高齢化が、地方経済に決定的なダメージを与えることになるでしょう。
おそらく、「遠い将来のことなんか関係ない。自分の任期中だけ、しのげればいい」と考えているでしょう。
だから、地方の知事は、医療・福祉ではなく、道路と叫ぶのでしょう。