名目と実質 2010 9 5
急激に進んだ円高に対して、
実質実効レートで考えれば、
それほど円高になっていないという議論がありますが、
こうした名目と実質という考え方は、
インテリ向けの議論であり、
一般の人には、なじみにくいと思います。
たとえば、ある日、あなたの給料がカットされたとします。
きっと、あなたは怒るでしょう。
しかし、「確かに名目の給料は減ったが、
実質の給料は減っていない」と言われても、
あなたは納得しないでしょう。
普通の人は、基本的に、名目で判断します。
おそらく、税務当局も納得しないでしょう。
税金というものは、名目にかけるものだからです。
一般の人には、名目と実質の区別は、なじみにくいのです。
そいうわけで、政治家は、やはり名目の所得を増やす方向で努力すべきです。