民主主義 democracy

 中国の民主化は難しいのではないかと思います。
現在、中国は、一党独裁の、強力な共産党支配下にあっても、
中国各地を見れば、
乱開発、過熱する投資、環境破壊、人権侵害が目立ちます。
 これが、民主化すると、どうなるか。
民主主義国においては、基本的に、国民は自由です。
国民は、法律に違反しない限り、何をやっても自由です。
その法律ですら、国民の自由を侵害しないように、緩く作られています。
なぜならば、民主主義の出発点は、「政府からの自由」だったからです。
(そういうわけで、民主主義国において、
社会秩序は、国民の自発的なモラルに期待するしかないのです)。

 私は、中学生の頃、「論語」を学びました。
孔子が誕生した国、「論語」が作られた国。
今の中国を見ると、とうてい、そういう国には見えない。

 民主主義は、万能ではないかもしれません。
最近、私は、悲観的になっています。

国を治める statesmanship 2003 4 17

子曰、「道之以政、斉之以刑、民免而無恥。
     道之以徳、斉之以礼、有恥且格。」 『論語』

先生が言われるには、
 国民を導くのに、数々の政治的規制を用い、
 国民を治めるに、刑罰をもって臨むならば、
 国民は規制や刑罰を免れさえすればよいと考えて、
   悪いことをしても、心に恥じることはなくなる。
 国民を導くのに、政治家の優れた人格による徳を用い、
 国民を治めるに、道徳的規範として礼節を用いるならば、
 国民は、悪事に対して、心に恥じることになり、
   自ずから国民は善に至ることができる。

  「法律や刑罰による政治」と、「徳と礼節による政治」を比較し、
 後者こそ政治の基本であると述べた。
  いくら規制や法律を作っても、政治家に「徳と礼節」がなければ、
 国民は、うまく規制や法律を免れることばかり考えて、
 結局、これは、国全体のモラルの低下を招く。
  政治家が自ら襟を正し、人格的な高潔さをもって、
 さらに人格的な智慧をもって、国を治めれば、
 国民は、政治家を鏡として、自らを律することとなり、国は治まる。














































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