傘 2008 7 19
晴れた日には、傘を貸し、雨の日には、傘を取り上げる。
一般的に、銀行経営とは、そういうものです。
この言葉は、一般の人には、わかりにくいと思いますので、解説します。
晴れた日には(景気がよい時)、傘(資金)を貸し、
雨の日には(景気が悪い時)、傘(資金)を取り上げる。
そういうわけで、経営者は、
銀行が「お金を貸す」と言ってきたら、注意をしなければならないのです。
「我が社の経営は、背伸びをしていないか」と。
大企業は、そんな銀行体質をよく知っていますので、
資金調達は、国内外の株式市場や金融市場で調達するなど、
様々な方法で資金調達の多様化を図っています。
若い経営者は、経験が少ないから、
景気がよいと、つい天狗になってしまうものです。
自分が経済界の大物になった気分になってしまうものです。
しかし、自分が大物だと感じている根拠は、
「取り巻き」や「近づいてくる人たち」の「お世辞」によって、
大物に仕立て上げられているに過ぎないのです。
天狗になってしまえば、そんなことすら、わからなくなるのです。
身の回りに、苦言を言う人がいなくなったら、
そして、「ゴマすり」ばかりになったら、経営者としては、失格です。
「裸の王様」になっています。
2006年、2007年、2008年と、
若い経営者が、市場から消えていくのは、誠に残念です。