書評 book review 「PD Parkinson's disease」 2007 4 1

書 名 パーキンソン病を治す本
著 者 安保 徹  水嶋 丈雄  池田 国義
出版社 マキノ出版

 パーキンソン病と聞くと、
「よく効く薬がある」と連想するでしょうか。
 確かに、現代において、よく効く薬があります。
しかし、問題は、別のところにあります。
 それは、この本の「はじめに」に、
わかりやすく書かれているので、引用しましょう。
「5年ほど前に右手がふるえるようになり、
神経内科でパーキンソン病と診断されました。
 幸い、薬がよく効き、
間もなく、ふるえは気にならなくなって安心しましたが、
2〜3年すると、再び、ふるえが強くなり、薬の量が増えました。
 以後も、薬の種類を変えたり、量を増やしたりしながら、
なんとか社会生活を営んできましたが、
最近は薬の効きも悪くなってきて、限界を感じずにはいられません。
動作も、めっきり遅くなってきたようです。」

 確かに、よく効く薬があります。
しかし、それは、短期的(数年)な解決策かもしれません。
 段々、薬の効きが悪くなってきた。
しかし、それでも薬を飲み続けなければならない。
 これでは、患者の長期的なQOLは低下するばかりでしょう。
さらに、医療経済的な問題も含んでいると思います。
 「パーキンソン病は薬物療法が中心」と言われますが、
それでは短期的には解決するが、長期的には、どうするのか。
 この本に書かれていることが、
そうした長期的な問題を解決する選択肢となることを祈ります。
(注)
どんな病気にも個人差があると思います。
パーキンソン病で悩む方は、決して、
「パーキンソン病では、数年で薬が効かなくなる」と思い込まないでください。
















































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