平時と有事 2009 12 19

 指導者というものは、
二つの性格を持っている必要があります。
 平時の時は、議長として振る舞い、
部下たちの行動には干渉せず、
自由に活動してもらうのです。
 有事の時は、司令官として振る舞い、
強力なリーダーシップを発揮して、
部下たちを率いていくのです。
 ところで、オーケストラの指揮者は、
どちらの類型に入るでしょうか。
 素人は、「議長型だ」と考えるでしょう。
確かに、コンサート会場で見れば、
指揮者は、優雅にタクトを振っているだけに見えるからでしょう。
 しかし、本当は、違います。
コンサートの何日も前から厳しいリハーサルを行っているのです。
周到な準備があってこそ、コンサートの当日があるのです。
 つまり、オーケストラの指揮者は、
議長というよりも、野球の監督に近いのです。
 楽団員には、実に、いろいろな人がいるのです。
ベテランから新人まで、あるいは、うるさ型から曲者まで。
このような状態で、自由に演奏させると、音がばらばらになります。
各人は、それぞれ自分は正しいと思って演奏していますが、
こうした各人の行動の合計が、全体でも正しいとは限らないのです。
強力なリーダーシップがなければ、楽団を率いることはできません。
これは、政治の世界でも同じでしょう。
 私は、今は忙しくて、クラシックコンサートに行くことはありませんが、
昔は、毎週のようにクラシックコンサートに行っていました。














































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