歯車 2010 3 14

書名 Jリート市場は宝の山
著者 伊山 俊介  ポプラ社

 昨今の経済危機で、
数兆円、数十兆円規模の景気対策がありましたが、
著者の考えによれば、そんなに、お金を使わず、
もっと効率がよい景気対策があったかもしれません。
 Jリートの債務に政府保証をつける。
未曾有の経済危機に、そんな地味で、小規模な政策が役に立つのか。
多くの人が、そう思うでしょう。
 しかし、世の中の仕組みは、案外、そんなものかもしれません。
いきなり大きな歯車を回そうとしても、ビクともしません。
最初は、小さな歯車を回し、それが中ぐらいの歯車を回し、
やがて、大きな歯車が動くようになる。
 国土が狭い日本にとって、不動産は特別なものでしょう。
日本全体の不動産価格を動かすには、大きな力が必要でしょう。
しかし、Jリートを動かすには、それほど力は要らないでしょう。
しかも、Jリートには、優良不動産が集まっています。
 この本は、タイトルとは違って、
政策提言や問題提起の部分が多いのです。
 いずれにせよ、景気対策や資産運用の話は別として、
「Jリートのあり方」や「将来の方向性」を検討すべきでしょう。
現状では、当初の理想や理念が失われ、
Jリート市場そのものが形骸化しています。
(注)
Jリート(不動産投資信託のこと)

















































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