DIME 2011 2 13

書名 日米同盟崩壊 もう米軍は日本を中国から守らない
著者 飯柴 智亮  集英社

 著者によれば、DIMEとは以下のとおりです。
D=Diplomacy 外交
I=Influence 文化
M=Military 軍事
E=Economy 経済
 国際政治学の世界では、このDIMEのうち、
3つを掌握していれば、
世界のスーパーパワーでいることができるとされています。
 かつて、日本は、E=Economyにおいて、
米国を激しく追い上げましたが、
結局、日本は世界のスーパーパワーになりえませんでした。
それは、日本の国家戦略に、
D=DiplomacyとM=Militaryが欠如していたからです。
 日本の政治家の多くは、文化と経済だけで、
外交ができると考えているようですが、
それは、幻想にすぎません。
(以上、引用)
 私は、これにR=Religionを加えたいのです。
アメリカ国務省も国防総省も、あまりにも宗教を過小評価していると思います。
省内に、宗教局でも作って分析すれば、
アメリカの外交戦略は充実したものとなるでしょう。
21世紀は、科学技術の時代であるとともに、宗教の時代となるでしょう。

国家百年の計 2011 2 5
 今、政府は、社会保障の議論、というよりも、
いかに増税するかという議論に夢中になっていますが、
そういう議論は、「財務省御用学者」と
「財務省御用政治家」に任せればよい話で、
政治家というものは、国家百年の計を考えるべきです。
 もっとも、「財務省御用政治家」以外の政治家、
つまり、独立系の政治家は、数が少ないかもしれません。
 民主党政権が発足してから、官僚依存が加速して、
小泉政権時代と比較すると、官僚依存の深化は明白なものがあります。
 さて、国家百年の計として考えるべきものは、いくつかありますが、
そのひとつとして、国防政策をどうするかというテーマがあります。
日本には三つの選択肢があります。
一 中国の属国となる。
二 フランスのような自主独立路線。
三 日米同盟の堅持・強化。
 菅政権は、三を選択したのでしょうが、
国家百年の計としては、三は選択肢としてありうるか疑問があります。
これは、一言で言えば、「すねかじり。親が元気なうちは可能」ということです。
 現代のローマ帝国であるアメリカの繁栄が、未来永劫続くとは思えないのです。
いつかアメリカが傾く時が来るということです。
だから、国家百年の計として考える時、三という選択肢はないと考えるべきです。
 このような長期戦略を考える場合、
日本は、フランスの国防政策を研究すべき時が来ていると思います。
 もちろん、永世中立国のスイスも研究対象となるでしょう。
スイスは、欧州において、
軍事力によって永世中立を貫いてきた歴史があります。
スイスは、徴兵制を採用しており、男性には兵役の義務があります。
多くの日本人は、スイスというと、観光国家を連想するでしょうが、
実は、スイスの国土には、至る所に軍事施設が存在します。
 さらに、イギリスの国防政策を研究することも、
日本にとって、有益なものとなるでしょう。
 くれぐれも、日本人の好きな「国連」という発想はしないように注意しましょう。
日本にとって、国連は、幻想に過ぎないでしょう。
国連軍は、中小の国は助けるでしょうが、
日本のような大国を助けることはしないでしょう。
 そもそも、国連は、イラク戦争をめぐって機能停止の状態になりました。
最近では、北朝鮮をめぐって、たびたび機能停止しています。
 国連の加盟国は、どんな国が多いか知っていますか。
加盟国を全部見渡せば、独裁国家や強権国家が多いことに気づくでしょう。
だから、国連は、独裁国家や強権国家に対して弱腰にならざるを得ないと言えます。























































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