if 2003 8 13

 歴史に、if(もし)はありません。
しかし、「もし、タイムマシンがあったら」と祈りたくなります。
 あの時にタイムマシンで帰りたいのです。
あの時、官民総力を挙げて、バブル経済叩きをやりました。
国民も、バブル経済叩きをし、
マスコミも、バブル経済叩きをしました。
 政治家も、官僚も、定見がなく、歴史観がなく、世界的視野もなく、
一緒になって、バブル経済叩きをしました。
 それは、金利を急激に引き上げたり、
あるいは、不動産融資の総量規制もしました。
 これが効果的な政策で、バブル経済が破綻し、不景気となりました。
いわゆる「官製不況」というものです。
歴史的には、そう呼ばれることになるでしょう。
 確かに、バブル経済は悪い面がありました。
しかし、バブル経済すべてが悪いとは言えなかったはずです。
いい面もあったのです。
 物事には、必ず、いい面と悪い面と、二面性があります。
しかし、あの時は、悪い面ばかり強調しました。
「貧乏を愛せば、貧乏になる。」
これは、歴史の鉄則です。
だから、バブル経済叩きをして、みんな貧乏になった。
法則どおりの結果になったのです。
 あの時、バブル経済の時に、
土建国家から、技術立国への産業構造の転換をすべきだったのです。
この「産業構造の転換」の必要性は、バブル経済の前から言われていました。
しかし、バブル経済の時に、産業構造の転換をすれば、
いわゆる「痛み」がなかったのです。
 この不景気の時代になってから、
つまり、締め切りが近くなってから、
産業構造の転換をするから、「痛み」があるのです。
しかし、締め切りは近い。
他の先進国は、とっくの昔に、産業構造の転換をしています。
日本は、お家芸であるところの「先送り」をしてきたのです。
 バブル経済とは、恵みだったのです。
「痛み」なく、産業構造の転換をするための。
ところが、政治家も、官僚も、歴史観もなく、定見もなく、
そのため、今、経済的悲劇の結果となっているのです。
 さて、バブル経済は、もう一つ、恵みがあったのです。
それは、日本の強力な経済力をもって、世界が救えたのです。
 朝鮮半島については、
北朝鮮が経済的に遅れ、社会基盤が遅れていますので、
朝鮮半島が統一されても、韓国の経済力では、力が足りません。
 アメリカも、双子の赤字に悩まされている時代が、
トータルで見れば、多いでしょう。
 中東も、小さいものから大きなものまで、多くの戦乱があったはずです。
復興するには、大きな経済力が必要です。
 アフリカの混乱の原因も、経済の問題が大きい。
こうしてみると、経済力を必要とする国が多いのです。
バブル経済で得た、強力な経済力で、国際貢献をすべきだったのです。
 さて、現在、強力な経済力を持った国は、どこにも、ありません。
歴史的に見れば、いつの時代も、強力な経済力を持った国が存在したのです。
これが、「混乱と貧困の時代」の幕開けとならないように祈ります。
 もう、こうなっては、負けるのが少ない国が勝者となります。
つまり、みんな敗者となる中で、少なく負けた国が勝者となるのです。



























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