ハイパーインフレ hyper-inflation 2003 9 3
ハイパーインフレのシナリオも検討しておく必要があります。
昔、私が子供の頃、お札をオモチャにして遊びました。
お札といっても、戦前に発行された国債です。
このようなものが、山ほどありました。
祖父に言わせると、何の価値もないから、オモチャにしてよいとのことでした。
あれから、数十年、また似たようなことにならないように努力してほしいものです。
国債で調達するお金が、将来、もしかすると、税収よりも多くなる可能性があります。
こう書いても、ピンとこない人も多いでしょう。
毎月の家計の支出が30万円とすると、
給料で14万円調達し、残り16万円は銀行ローンで調達する。
将来の政府の財政は、これに近い状態になる可能性があります。
こういう場合、どうしますか。
まさか、さらに銀行ローンで借りる人はいないでしょう。
常識的には、家計の支出30万円を27万円ぐらいにします。
さて、徳政令を調べてみると、日本の歴史では、多くあります。
外国の歴史を調べてみると、やはり、徳政令が多くあります。
現代では、徳政令のことをデフォルトと言うのでしょうか。
しかし、別の方法もあり得ます。
それは、ハイパーインフレです。
これは、貨幣の価値が急速に落ちます。
たとえば、貨幣の価値が10分の1になります。
10000円が1000円の価値になります。
しかし、がっかりしないでください。
貨幣の価値が10分の1になりますので、
借金の価値も10分の1になります。
今、日本で最大の借金がある者は誰か。
それは、政府です。
現在、日本政府の借金は、好景気になっても返済できる金額ではありません。
たとえ、バブル経済になっても、返済できる金額ではありません。
おそらく、残された手段は、いつかはハイパーインフレをやるしかないと思います。
日本政府の借金が、どのくらいあるか知っていますか。
個人や企業ならば、破産している額です。
景気対策と称して、建設業者や土建業者に、
税金をばらまいてきた原因が、今、結果として、現れると思います。
よく、芸能人が、自分の借金を忘れて、
一緒に飲んでいる人たちの飲み代までも払いますが、
政府の景気対策は、その感覚に近いです。
ハイパーインフレは、現代の徳政令でしょう。
あわてましたか?
ジョークです。
しかし、今のまま放置すれば、ジョークが現実になります。
日銀は、危険なほど、国債を多く所有しています。
もう、残された景気対策は、
肥満化した政府を削るしかないのです。
各省庁は、もうすでにスリム化しています。
問題は、それ以外です。
公社公団、特殊法人(看板だけ変わった?)、さらにファミリー企業、
子ファミリー企業、そのまた、孫ファミリー企業、
このような存在が、巨額のお金を食い尽くしています。
もっとも、このような利権構造に群がる政治家も多いので、
こういう政治家は、改革には反対します。
反対する人は、「これは俺の利権だ」と言っているようなものです。
これでは、なかなか改革が進みません。
これは、麻薬みたいなもので、
一度、味わえば、やめられなくなる政治家が多いのです。
やめたいと政治家が言っても、
選挙を応援すると言われて、
やめられなくなるのです。