音声認識 speech understanding 2004 8 18
日本においては、パソコン市場の成長が鈍化し、
一部では、限られたパイを奪い合うようになっています。
あるいは、買い替え需要に期待するような状態になっています。
今後、パソコン市場が、さらに成長するには、
キーボードの問題を、なんとかする必要があります。
やはり、日本人にとって、
初めて、パソコンを使おうとする時に、
高いハードルとなるのは、キーボードです。
いくら、パソコンの仕組みを、本や雑誌で勉強しても、
いざ、パソコンを使おうとすると、
初心者と先生役は、こういう問題に直面します。
たとえば、ローマ字入力ならば、初心者は、
キーボードから、該当の英文字を探すのが大変で、時間がかかってしまいます。
これでは、初心者も先生役も、共にイライラします。
つまり、パソコンの使い方をマスターする前に、
キーボードの使い方をマスターする必要があるのです。
パソコンが使えなくても、携帯電話は使える人が多いですが、
携帯電話の場合は、キーボードが、あいうえお順に並んでいます。
英文字は、ABC順に並んでいます。
こうした点で、初心者にとって、携帯電話は使いやすいでしょう。
しかし、今さら、パソコンのキーボードを、
ABC順に並べるわけにはいかないでしょう。
もちろん、別売りで、USB接続の「ABC順に並んだキーボード」を発売すれば、
解決するでしょうが、根本的な解決にならないと思います。
子供は、記憶力がいいので、キーボード特有の配列を簡単に覚えてしまいますが、
中高年の方は、そういうわけにはいかないでしょう。
今後、子供の数は、少子化の影響で、減少していくでしょう。
そうすると、パソコン市場の規模も縮小していくでしょう。
そのため、やはり、中高年向けの市場を考えるべきです。
そこで、中高年の方に、キーボード・アレルギーがあるならば、
「ABC順に並んだキーボード」だけでなく、音声認識技術を考えるべきです。
話した言葉を、パソコンが自動的に認識し、それを入力してくれる機能が必要です。
未来のコンピューターも、音声認識となるはずです。
未来のコンピューターには、キーボードがなくなるはずです。
もちろん、音声認識技術は、キーボードが得意な人にも必要です。
たとえば、精密機械の整備をする時に、
パソコンの画面に表示されたマニュアルを見ながら、整備する場合もあるでしょう。
こうした時には、手が離せない時もあるでしょう。
あるいは、料理をする時です。
パソコンの画面に表示されたマニュアルを見ながら、料理をする場合もあるでしょう。
しかし、手は、料理の材料を触って、汚れているはずです。
また、特殊な用途として、作家にも必要かもしれません。
一部の作家は、原稿用紙に書くよりも、
話した内容を、テープレコーダーに記録して、
後で、誰かが原稿用紙に書き写してくれた方が、効率がよい場合があるのです。
このように、書く速度よりも、思考速度の方が早いのです。
頭の中では、数十枚の原稿ができあがっていても、
それを、原稿用紙に書くのは大変です。
こうした場合は、頭の中で完成している原稿を、
作家に、しゃべってもらって、
それを、コンピューターが音声認識してくれると効率がよいのです。
このように、キーボードが得意な人でも
音声認識を必要とする状況があるのです。