ある可能性 2008 11 30

 今のアメリカ経済を見ていると、
ある可能性を指摘せざるを得ないと思います。
資産価格の下落、金融収縮、実体経済の悪化。
その後に待ち受けているものは何か。
それは、デフレの可能性です。
 資産価格の下落→金融収縮→実体経済の悪化。
最初は、資産価格の下落で始まったのでしょうが、
途中から、三つ同時に進行することになるでしょう。
これを何と呼ぶのでしょうか。
「複合不況」とでも呼ぶのでしょうか。
 これに、デフレが絡んでくると、負の連鎖が止まらないでしょう。
デフレの進行→資産価格の下落→金融収縮→実体経済の悪化。
 デフレ現象が現れた時、借金による繁栄は終わる。
デフレの進行は、必要以上に、借金の負担を増やすからです。
デフレは、現金の価値を増やすとともに、借金の負担も増やすのです。
つまり、デフレの時代は、現金が王様となります。
 だから、そういう時代は、みんな借金を返すことに専念し、
なるべく現金を持とうとする現象が観測されます。
(参考)
2004年8月19日の日本経済新聞には、このような記事があります。
「新宿の西富久の土地には、旧日本債券信用銀行など複数の銀行が、
総額数百億円の融資をつぎ込んでいた。
 ところが、旧大蔵省が、不動産向け融資を抑制させる『総量規制』を導入。
資産デフレの中で、融資の担保になっていた土地は、
1平方メートル約200万円から55万円に急落。
 担保割れで、融資は不良債権化し、
地上げ途中の土地は、そのまま塩漬けになった。
 土地神話を背景に膨らんだ不動産担保融資は、
地価下落で、巨額の不良債権に姿を変えた。
 銀行は、公的資金注入を受け、
金融再編を繰り返しながら、その処理に10年の歳月を要した。」



















































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